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5.2.1 看板編: N700系新幹線の非常用ボタンに思うこと

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図のようなボタンが新幹線にはついています。写真のボタンは「N700系」のものです。走行中に撮りましたのでピンボケ失礼します。
 
英語では
SOS Emergency とあります。
 
日本語では
「非常用 このボタンを押すと列車が止まります。車両火災の場合は、このボタンを使用しないで, 乗務員にご連絡ください。
非常の場合のほかは押さないでください」
 
とあります。
 
普通の感覚でいけば 車両火災 は 非常時 であり, 間違いなくボタンを押すことでしょう。
でも火災の場合は押してはいけないのです。そこが矛盾。
 
理由は書いてありません。
 
 
鉄道業界の人や歴史に詳しい人ならトンネル内の鉄道火災の恐ろしさについては知っているはず。
丸焦げになった列車がテレビに映し出されたこともありますね。北陸トンネルでの2度に渡る車両火災で社会が得た経験は大きいはずです。熱い火に人が焼けるのではなく, 不完全燃焼で発生したCOが人体に毒となるようです。
 
ボタンが押される = 列車が止まる なのであれば, トンネル内で押されるとひどい結果になる (the consequences would be devastating) ことは想像に難くない。
 
 
オーストリアの登山列車火災 (2000年11月)

英語版  Kaprun disaster - Wikipedia, the free encyclopedia

日本語版 オーストリアケーブルカー火災事故 - Wikipedia

は次のことを教訓として与えてくれています。
我々はそれを一海外事例としてほうっておかず, そこから学ばねばなりません。
 
・まず脱出が最優先。
・脱出できたら, トンネル火災では 「勾配の低い方に進め, たとえそれが火の方向であったとしても」
 
 
実際に車両火災を見た場合に「ボタンを押さない」という理性が働くかどうか。
 
 
ひとりの理性が働いても, ボタンは複数の人が押せるもの。
複数の人の理性が働くことはないでしょう。やばい, と考えた人がきっと押す。
 
押された時にすぐ列車が自動的にトンネルから出て, 安全なところに停止する設定になっているのであれば話は別ですが。
 
 
 
列車をどうしても止めなければいけない緊急時とはそもそもなんでしょう?
 
火災はすでに述べたようにトンネル外で安全に停止することが大切。
 
列車内の事件, 急病人発生? なら次の駅までぶっ飛ばした方が良さそうです。
地震? なら センサーが作動して自動的に止まる設定になっているはず。
 
ガラスが割れた・なくなった, ブレーキが効かなくなったなど, 車両にトラブルがあり, ボタンが非常ブレーキの効果を発揮するのであれば効果的。
 
いずれにしても, どういったケースで押すかは明確にしておいたほうが良さそうです。
本題へ戻ります。
 
英語しかわからない人がこのボタンをみたとき, SOS Emergency という文字しか読めません。
 
 
それだったら, こんな一節を入れておきましょう。
 
DO NOT PUSH this button in case of fire.
 ※ DO NOT と DON'T は別物です。この場合はDO NOTと書くのが正しい。伝わる語感の強さが違います。
 
 
この表示は, 事故を起こしたことがない鉄道会社の, 事故防止策が未熟な例だと僕は思います。
初期の0系電車にあった列車側面の非常口を撤去したり。
列車内にガラスを割るためのハンマーがなかったり。
メンテナンスの省力化・コストカットは好きにしてくれたら良いけれど, 安全だけは軽視してはならない。僕はそう思います。
 
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