(以前公開していた記事に追記しました)
「外資系の飲食店」というと様々ありますが, ハンバーガーでいえばMcDonald’s (別名: The Golden Arches) があります。こちらではコーポレートメッセージの I’m lovin’ it の他にほとんど英語を見かけない気がします。
※The Golden Arches (金色のアーチたち・・・マクドのM マークのこと)
・メニューの名前は英語かと思いきや, 日本用にカスタマイズ。
Double Quarter Pounder with Cheese は ダブルクオーター・パウンダー・チーズ
重要なWithがありません。アメリカで頼む時はここの部分をしっかり言わないと意味が通らないし, チーズ抜きのが出てきます。チーズ抜きのが出てきたときにゃ けっこーがっかり。
DQP
実際に経験したマクドでのやりとり
僕 "Double Quarter Pounder, uh, the meal please."
店員 "ウィチー?"
僕 "Huh?"
店員 "With cheese?"
僕 "Oh, yeah yeah, yes please, with cheese." ←てんぱっている
以後, 必ず with cheeseを言うようにしている。(頼むときは番号でもいいんだけどね)
※日本語の「セット」は meal といいます。
「単品」はというと・・・
僕はいつも Just the sandwich (バーガーだけ) と言っています。他にも言い方あるのだろうか?
セットが要らなくて, not the meal って言ったら 店員さんが Just the sandwich? って聞き返してきたことから。
バーガー = sandwich って表現するんだぁとなんだか納得。
■店内やメニューに英語を併記してみては?
さて日本用にカスタマイズすることで, ファンを獲得しようとがんばってきた同社ですが, 最近は伸び悩みが続いているようです。
個人的には
・塩分控えたいのにポテトに大量の塩がデフォルトなのはちょっと・・・
・座るとこがない, 100円払って居座り続ける人が多くないかい?
とか思っていますが, ほかにも
・ベトベトの手でさわったらスマホ汚れるやん
なんてネット上の記載をみたこともあります。確かにおっしゃるとおり。
McDonald’sさん, もう検討されてたらすいませんですが, 外資系なのをうまく使って子ども客獲得のために英語学習を取り入れてみませんか?
オモチャというあやし道具は客寄せとして活躍してきましたが, 今の時代,
物欲を満たすだけでは素晴らしい客寄せとは言い難い。
店のあらゆるところに英語を併記するだけの簡単な変更。いかがでしょう。
おかーちゃんこれなんて書いてあるの?
この一言を子供に言わせたら企画者として成功。
あとは賢いおかーちゃんならなんとかしてくれます。きっと。
よって, 賢いおかーちゃんに選ばれる店を目指さなければいけません。
マクドナルドに行かれる際, いつも頼まれているメニューは英語でいえますか?
僕はポテトをやめて, 最近の「選べるセット」企画の前からサラダ変更を加えています。
僕の場合はこんな感じ。
Double Quarter Pounder with Cheese, the salad meal without french fries, and an L-sized iced coffee.
日本のマクドナルドにもたまに英語を話せる店員がいますので, 英語で頼んでみては? 笑
僕は東京タワー下にある店舗で一度だけ試しました。メニューが英語の面を向いていたので, つい。
I'll pay with Edy.
とか言った時点で日本人であることがほぼ確定ですねwwww
2015年6月現在, メニューは全部日本語:
同時期に, 英語をメニューに併記している他社例 (BK):
がんばれマクドナルド!
以下, 1−24−16追記
■マクドナルドを本当によくするために
僕ならほかにどんな手を打ってみるだろう。上に述べた意見は小手先のもの。米マクドが資本を引く検討をしているときに悠長なことは言っていられない。
週に0.8−1回は行って800円落とすので, ちょいと意見を。
前提:僕は内部の人間では全くないし, バイトもしたことないので悪しからず。実情と食い違う点があるのならごめんなさい。
完全に別業界ながらも, 似たようなモデルで商売している人の立場からの意見です。
打つ手を議論する前に, 解決すべき課題から考えてみましょう。
課題
1・実際の客層と客単価戦略がちぐはぐ(後述)
2・お客様志向になりきれていない(後述)
3・フランチャイズ店が多いため 本社でやりたいことが伝わりにくい(後述)
→本当に収益改善ができる施策だったらフランチャイズ店 (franchisee) もしっかりついてくるはず。
なんか本社 (franchiser) 側に問題がゴロゴロ転がってそう。それもやれば改善できそうな意識レベルの問題。体育会的意見を言いたくないけど, 社員ってどんな意識を持って仕事をしているのかな。
本当に末端顧客に喜んで欲しいのかな。
本当にfranchiseeに儲かる商売をして欲しいと思っているのかな。
社員は, アルバイトさんは, その場所で働いていて楽しいと思っているのかな。
きっと問うべきところがいっぱいあると思う。
対案
1 客層と客単価
まずは客層をはっきりさせましょう。
客単価が400円の店を目指すなら, もっと学生フレンドリーにならないといけないが 時間が沢山ある学生はずっと居座る傾向が高いです。店舗数が多すぎるマクドのことですから, 立地条件によって高級ブランドと普通ブランドの2種類に分裂させないとお客は不満ばかり抱えるでしょう。
例:
200円の客 最近たけーんだよ。コーヒーならコンビニで150円でOKだよ。50円も多く払って席に座れるこっちを選んでんだよ
1000円の客 ゆっくり食事を楽しみたいのに騒がしい、同じ1000円払うなら違う店に行こうか
1000円の客 ゆっくり食事を楽しみたいのに騒がしい、同じ1000円払うなら違う店に行こうか
→ 双方のお客から不満が。
それ以上の客層はそもそも来ませんね。
うまくいってそうなStarbucksはビジネス街だとそこそこ客単価が高く, テイクアウトが多くて接客も早いので回転が速いです。かといって, マクドの接客や回転が遅くなったとは思えません。食品廃棄量を最低にするためにも, 「受注生産」方式は継続すべきだと思います。
客単価が800−1000円の店を目指すなら もっと居心地をよくしないといけない。
ガスト等 安価な部類のファミレスが良い例です。
教育を徹底して, 変なバイト用語を使わないように訓練しなければいけない。
ストレート、ミルク、レモンです。
バーベキュー、マスタードです。
じゃねーよ。「です」ってなんやねん。
吉本の 安尾もびっくりやわ。
「おじゃましますか?」
「か」いらへんねん
(笑)
というネタで関西圏ではおなじみです。
バーベキュー、マスタードです。
聞けや! そこは「か」いるねん!
バーベキュー、マスタードですか。
・・・日本語ちゃうやん!
なんか新しいネタでんがな。
「・・・からお選びください」
「・・・がございますが どちらになさいますか」
「・・・がございますが どちらになさいますか」
とか何とか言ってください www
長くてもええねん。正しくて丁寧であることもサービスです。
長くてもええねん。正しくて丁寧であることもサービスです。
どこのドライブスルーに行っても同じことを同じ用語で聞かれるので, きっとマニュアルがそうなってるんだろうな。これじゃあ1000円の客はドライブスルーにも行かないよ。ガストでドリンクバー飲んでゆっくりするよ。
おれはDouble Quarter Pounder with Cheese が大好きなんだ。
10年以上待って, ようやく日本でも売り出されるようになったんだ。
セットで900円近くするけど 好きだから頼むし それ以外は見向きもしないんだ。
いつもダルそうに「お時間いただけますかー」「斜線のところでしばらくお待ちください」なんて言われるけどさ。
客単価向上路線を取りたいはずなのに, 手間がかかるからか頼んでほしくないのか知らないけど, なんで右下のちっちゃい欄に押し込めてるんだ? 写真もない裏メニューみたいな存在に, いつからなった?
利益率下がったなら堂々と値上げすればいいじゃん。
2 顧客志向意識の向上
メニューの数, 注文の仕方をもっとシンプルに。
メニューの数は増やすだけ固定費が増える。原材料も増える。味もひょっとしたらばらつきが出てくる。管理しなければいけない中身が明らかに増えている。
なんだこれは・・・? マクド迷走の象徴アイテム?
こっちの方が美味そうで半値・・・
アルバイトさんもさぞかし組み合わせを覚えるのが大変でしょう。
バンズ。
これで間違いが発生しないように従業員教育をするのはfranchiseeが大変。そりゃ反発も来るわ。
なんか複雑化しているものは, バッサリシンプルにいきましょう。
目的に立ち返ります。
企業の存在理由:顧客にハンバーガーという食べ物を 美味しく安全に提供すること
短期課題:増客または客単価向上による収益向上
「集客・増客したい」という目的の 期間限定商品はどのくらい貢献できているのだろう。かつては意味あったのかもしれないが, そもそもテレビを見る人が少なくなった今, CMを見て, そういや月見バーガー食べに行くか! ってなるだろうか?
CMで集客できない層が間違いなく増えた。スマホばっかり見ている若年層。
クーポンやらアプリやら, ひょっとしたらネット広告にも出てたかもしれない。
巨大な広告費を使って売ってる商品がエグチ、バベポ、ハムタス?だっけ。
あまり美味しそうではないこれらが単価¥200。
試してみるか・・・食べてみた、はい終わり。
試してみるか・・・食べてみた、はい終わり。
誰に食べて欲しいねんこれ。ターゲットがわからない。
野菜分が欲しいならサブウェイに行く。そこの客層を奪うには, あまりにも粗雑すぎる商品にみえる。お腹も膨れんじゃろ。
ハンバーガーとは何か?
これまでの¥100マックの倍の商品を売って, 客数微減で客単価をあげました
総じて面積プラスです といった報告でも書きたいのでしょうけど。本当に美味しそうなものを提供してお客を満足させなければ、意味ないんじゃないだろうか。
本当に美味しい素材を使っていたら、
「あれ美味しかった!また食べに行こう! 今度一緒に行こうよ!」
ってなるはずです。
マクドナルドで「美味しかった!」ってなったの, 前回はいつですか?
いつの間にかジャンクフードの部類に入れられてしまって,
体に悪いもの, 子供に食べさせたくないもの になっていませんか?
粗雑な品を使っているとは(あえて)思わないけど,
本当に美味しい食べ物だったら, 口コミもあって正の連鎖が起き始めるのですよ。
世の中には「いいね!を押したら割引!!」キャンペーンが溢れていますが, 本質はこっち。
美味しかったら何もしなくてもいいね!してくれるの!
押したら割引キャンペーンに経営資源傾けるんじゃなくて
美味しいと言わせることに注力することが必要なんです。
僕は美味しいと思うDQPとグリドルソーセージ・エッグ・チーズ これ以外はほとんど頼まないかな。野菜が入ってないのが難点なので, フライのジャガイモをサラダに置き換えるの必須ね。美味しいよ。
さ。グリドルソーセージ・エッグ・チーズ。
勧めましたよ。
この記事を読んでくれた人, 読み終わったらきっと カタカナの羅列はすっかり頭から消えていることでしょう。だってメニュー名とか覚えても人生に必要ないんだ。貴重な脳内メモリをそんなものに使うわけないでしょ・・・
シンプル・イズ・ベスト・・・
Simplicity の大切さを教えてくれる例
メニュー たった3つだけでも長蛇の列。
新鮮なものを提供したいので、仕入先から提供するまでの時間が決められていて、
出店地域限定。ご当地プレミアム。
ここの経営がどうかはしらないけど, 列の長さが人気を物語る。
それでいてファストフードながらも本当に美味しい。カリフォルニアを中心に展開している IN-N-OUT (いねなう) バーガー
メニューはシンプルに ハンバーガー、チーズバーガー、ダブルダブルの3つ。
けど、それすら客に言わせない。メニューの名前など本来どうでも良い。
Ordering is as easy as... 1, 2, 3!
この店には 1番 2番 3番 この3つしかありません。
初めての人でも
ナンバーワン プリーズ
これでOK.
観光客でも、英語の話せない人でも、数字がわかる人なら 指を立てれば通じます。
あまりにもシンプルすぎるので, ネットが無かった時代は都市伝説的な
「隠しメニュー」があるのではないかと噂されており, 店舗のメニューには載っていないカスタマイズがあったようです。(今も店舗にはないけど, 同社ホームページにしっかり載っています)
日本のマクドナルドさんに戻ります
僕の好きなグリドルソーセージ・エッグ・チーズは2がある日突然6に変わり, それがまた最近8か9に追いやられ。
かつては一桁台だったDQPが今や13番に追いやられていたり
最近は番号で注文すると変な顔されたり, その番号ってどれだっけ? って店員が上のボードを確認し始めたり。 なんだかなー。
慣れない客が長いカタカナを読むと それだけで一苦労。接客時間も秒単位で長くなります。
新規顧客は要りませんっていう意思表示でしょうか。
日本のマクドナルドに初めて来る観光客もいるんですよ。
指差しメニューは当然必要。
メニューは定番に絞ってシンプルに。
そして次はどちらかしか選んではいけない。
・客単価をあげたいなら, うまい素材で「美味い」という言葉が出るようにする。お客にはゆっくりいてもらってもいいじゃないですか。
・客数をあげたいなら, 回転率 すなわち時間が勝負。お客を席に長く滞在させるのは非効率。吉野家をみよ, カウンターが席数の半分以上を占めていませんか?
3 franchiseeを増やしたことが問題だ?
直営店が減って, フランチャイズ店 (franchisee) を増やしたことは本当に問題だろうか?
franchisee に言うことを聞かせることが難しくなった = franchiseeにとって有益な情報提供・営業施策が提案できてない本社側の問題が必ずあります。(実情がわからないのであまり触れないでおきますが・・・)
本当に末端顧客に来て欲しい店舗・商品作りができているのか。
本当にfranchiseeに儲けて欲しいと思って ビジネスモデルを作り上げているのか,
店舗運営してくださる方々から搾取しようなんて考えていないか。
その辺を問いたださない限り 何も見えてこないよ。
収益性が低減したのは 「需要が減ったから」もあるかもしれないけど,
どう考えても迷走を続ける本体 (franchiser) の問題です。しっかり指揮をとって, 社員, franchiseeの店主・アルバイトさんの意識を改革し, 全体の士気を高めてください。
まとめ
基本に立ち返って
ハンバーガーとその周辺商品を安全に提供して
高い値段を払う客層に喜んでもらって 美味しい! って言ってもらうようになって
またその客層を満足できる清潔な店を作って
お客に選んでもらいやすくメニューをきれいに整えて
お客が自発的に口コミを発信してもらえる環境を作って
これだけなら従来店舗ブランドで十分いけるでしょ。
800円の人に揃えるなら
栄養バランスも考えたレストランにすること。(ポテトは揚げずに焼く, とか)
客数の増減にこだわらず, 収益(できれば経常利益)のみにこだわること。
クーポンづくりに無駄な時間を割かないこと。
そしたらファミリー層が来てくれる。子供がその味を覚える。
僕が上の方に書いた「英語教育の一環に・・・」は ちゃんと「賢いママさん」に納得して来てもらわないと 間違いなく不発に終わります。
...1500円くらいの人を呼び込むのなら 面倒でも新しいブランド展開が必要だろうね。あまり薦められないかな。
アメリカの資本が取り上げられて(divestを食らって),
DQPが日本の店頭からなくなる日が来たら,
僕は本当に悲しみます。
がんばれマクドナルド, そしてサラ社長。
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