Sponsored Links
文化が違う
・英語を使う相手はどこの国の人なのか? 英語は世界共通語・・
・ファーストネームで上司を呼ぶ?
・名前にまつわる経験談
・メールアドレスと名前
英語を使う相手はどこの国の人か?
まずご留意いただきたいのは 英語が世界共通語であるということです。
アメリカ人の言語でもあるし, イギリス人の言語でもある。カナダ人も使えば, オーストラリアやニュージーランドでも使う, 白人だけに限らず, シンガポール人も使えば インド人も英語を主として用いる人が多いです。ネイティブではないけれど, 2個目以降の言語として中国, 韓国, タイ, マレーシア, ヨーロッパ諸国のビジネスマンも 実に流暢な英語を使ってきます。世界各国の文化が当然のごとくごちゃまぜになっていますのでまずは文化の共通している部分と異なる部分を理解するところから始めなければいけません。
ファーストネームで上司を呼ぶ?
世界は広いです・・・ファーストネームを使って馴れ馴れしく上司を呼ぶこと,これを「良し!」とする文化もあれば, 「気がひけてムリ!」とする文化もあるでしょう。これを「良し!」とする人もあれば, 「許さん!」とする人もあります。文化と個人は大まかには似たところもありますが,基本的には違うものです。
アメリカ人であれば上司や部下に関わらずファーストネーム(または通称・あだ名・名前の省略形など)を使うことが多いですが, これは時と場合によるが答えです。
「本人が呼んでほしい名前が通称である」と確認が取れた場合や
「周囲を見ていて通称を使うのが妥当と判断できる場合」においては 通称を使うのが良いでしょう。
ファーストネームや通称を使うのが不適切な場面も多々あります。
・学校の先生。
・馴れ馴れしくされたくない大学の教授。
・軍隊や警察, 政治家のセンセイ。
そういった方には必ず Professor やら Dr. Mr. Ms. その他の敬称, 職業の肩書きとともに, 苗字(ラストネーム)で呼ぶのが妥当です。
例えば, 小学生が先生を呼ぶときは必ず Mr. xx や Miss xx, Mrs. xx でした(90年代)。今は小学校でも女性の呼称としてMs. が増えているのでしょう・・。ハリー・ポッターが先生を呼ぶときには必ずProfessor をつけていますが, 先生どうしの会話では通称で呼び合っていますよね。学生のハリーにとって校長先生は"Professor Dumbledore"であって, 決して"Albus"ではありません。
敬称
マスコミが米国大統領に声をかける際は「ドナルド」とは言わず「ミスター・プレジデント」や「プレジデント・トランプ」といいます。
KFC (ケンタッキー・フライドチキン) の「カーネル・サンダース」は「職位 + サンダースさん」で立派な敬称です。軍隊や政治家の職位はニュースの字幕を見る上で役に立ちます。知りたい方のみどうぞ。
<軍隊>
Lt. Gen. = Lietenant General / ジェネラル 少将, 事実上の最高位
Col. = Colonel / カーネル 大佐, わりとえらい
Maj. = Major / メイジャー 少佐
Lt. = Lieutenant / ルーテナント 中尉
Sgt. = Sergeant / サージェント 軍曹
<政治家・聖職者>
Sen. = Senator / セネター 上院議員
Rep. = Representative / レプレゼナティブ 下院議員
Gov. = Governor / 州知事
D-CA = Democrat, California / カリフォルニア州民主党員
R-TX = Republican, Texas / テキサス州共和党員
Rev. = Reverend / 師(聖職者)
軍隊の職位について, 詳細はこちらへ。
・名前にまつわる経験談
僕の同僚チームではボスはファーストネームで呼びますが, ファーストネームではなく通称を使用してほしいという方が3人もいました。本名で呼ぶと近しくない人になってしまい, 「えっ」となります。メールアドレスは本名で表示されますので 本名と通称が大きく異なる場合はアドレスを探すのに少し手数が必要です。
Call me xx. と言った瞬間に名前がなんであろうと 通称は xx になります。それ以降, 「敬意」という余計な配慮・お世話をくっつけて Mr. xx などと呼ぶ必要はありません。
これは英語においては世界共通だと考えて大丈夫と思います。
例外的に
日本人に対して -san をつけたり
タイ人に対してKhun- や 目上の人にPhii-をつけたり, 英語でもka (あなたが女性の場合)やkrup (あなたが男性の場合)で文章を終えたりといった 敬意に対して配慮を要する国の人相手であれば, 知っている範囲でローカルな対応をすることが大切と考えられます・・
タイ人どうしの英語メールではそこら中にかーかー書いてあっておもしろいです。Thanks ka. ってなんなんだあれ。
日本人に対して敬意を払っている例
Big fly, Ohtani-san!
Ohtani-san has done it again!
二刀流のオータニさん, 早く戻ってきてほしいですね!!
・名前とメールアドレスとの関係
日本人の名前は 苗字と名 しかなく 公式に通称名を持っている人も珍しいので世界的に見ても非常にシンプルだと思われます。
アメリカ人などキリスト教系であればミドルネームがあることが一般的です。インターネット/Eメール/有名なパソコンのOSは全てアメリカ発祥ですので, メールソフトは姓 + ミドルネームのイニシャル + 名 に対応した設計になっています。
中国人, 韓国人, 台湾人などは与えられた名の他に英語名を持っているケースが多々ありますし, タイ人に至っては苗字+名前 (ニックネーム) となっていて苗字で呼ばれることはないそうです。
南米系(スペイン語・ポルトガル語)の方は名前がいっぱい連なっているので その中から自分が呼んでほしい名前を選んでいるようにみえます。 これらのケースにおいては, メールアドレスのファーストネーム部分に呼称を入れ込み, ミドルネーム部分に本名のイニシャルを入れる方が散見されます。。名前を覚えるだけで本当に一苦労。。
異なる文化とはいえ, 人間にはヒエラルキーが存在します。ピラミッドの頂点はあくまでもピラミッドの頂点です。(ヒエラルキーはサルにもライオンにもありますよね)
英語には「礼をわきまえている」「失礼」にあたる語としてそれぞれpolite, rude という言葉が存在しています。
礼儀というのは態度 (例えば相槌の打ち方, 話す際の目線の置き方)や作法 (例えば握手のしかた) もそうですが もし英語を礼儀の部分を含めて捉えるのであれば, 習得にかなりの時間を要します。
--> こういった観点から, TOEICの点数など意味を成しません。国際人の指標は800点や900点ではなく, 異なる文化において何が「礼儀」にあたるのか, 何を重んじるのかを素早く見極め 適応できるかどうかだと考えます。
難しい!!
これを書くには10年ぶんの国際経験が必要です。僕も長年英語とつきあってきましたが,まだまだ勉強中の身です。がんばって覚えていきまーす!
つぎ > 9.2 英語で敬語-メールの書き方
もくじ > 英語で敬語