「再訪」というのは通常数年・十数年・数十年といったスパンで行うものだとは思うのですが・・・クリーブランドからシアトル!とコースを決めたときにはここは2度通ることが決定していました。再訪のスパンはたった10ヶ月でした。
しかし, 湖の色というのはたった10ヶ月でこんなにも豹変するものでしょうか!?
Diablo Lake という湖, 元々はシアトルの町を電力で潤すために1930年代に作られたダム湖のようですが, 周りの氷河地形と合わさって美しい景色となりました。
こちらの記事で紹介したのと, 全く同じ場所なのですが・・・湖の色が全然違います。
びっくりするぐらいのエメラルドグリーン。
同じ場所とは思えないです!!!
2019年7月
2018年10月
Googleさんの写真は2008年9月付。緑というよりかは少し青みがかっています。
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いたって普通の湖が, 特別な湖に生まれ変わった!!!!!!
上のパノラマ写真, 即刻Facebookのトップページに採用しました。笑
これほど色が変わるのは どこかで見たことがありますね・・・
入浴剤!!
透明な湯を濁らせるやつ。
きっと何かの金属イオンの仕業なんだろうな!! と思って調べてみました。
glacial flour / rock flour 「氷河の小麦粉 / 石の小麦粉」などと案内本や現地の案内に記載がありますが, それだけでは何のことやらわからない!!
国立公園のマップには次の説明が。
The opaque blue water of Diablo lake comes from glacial 'flour' (pulverized rock), carried to the Salish Sea by the Skagit River.
和訳のテストみたい。なんのことやねん。
Opaque (おぺーく): 不透明な, くすんだ
Pulverized: 粉状にする
「氷河が石を削り粉状にしたものがこの湖に流れ込むことによりこの濁った色を呈する」
うーん。化学屋として「色」というのは大変興味深いものです。
1: 水が「液体 ⇄ 固体」を繰り返すと, 体積膨張・収縮を繰り返す
2: 氷河の近くでは水が石の隙間に入り込んでこの現象を起こす
3: 石は膨張・収縮には耐えられず形が崩壊ししまいには粉状になる
4: それが湖へ流れ込むと濁ったように見える
ここまではわかる・・・しかし, なぜエメラルドグリーンになるのだ???
Wikipedia という文献を読むと, エメラルドグリーンではなく, Turquoise (ターコイズ・ブルー)という表現になっていたが何でも同じだ。。
化学屋としてはそこをクリアにしたい。
うずうず。
Wiki 様には次の記述が。
まとめると・・・
あ・水が青く見えるのは空の色が反射することも一因としてあげられるが, H2Oの3種類の振動が赤色に当たる長波長を吸収することで, 水自体が淡い青色を呈している
い・水酸化アルミニウムなど白色の不純物が混じると, 上から入射した光が青色を呈し, 不純物に当たると上向きに反射, 普通の青がさらに深い青となる
う・泥などの黄色がかった一定サイズの不純物が混じっていると水の青色と混じって緑色を呈する。泥が多すぎると色が混じるということがなくなり黄土色に染まる
どうやら金属イオンは関係なさそう!!!
小さな石の粉が水に入り込むとこんな色になるのですね・・
知らんかった!
この国立公園もアウトドア好きにはたまらない場所のようで, 車では下の写真を撮るのが限界なところ, 徒歩だったらもっと壮大な景色が広がっているんだとさ。
カナダまで行ける道が地図には記載されているのですが,
片道, 歩いて40 km くらいかなぁ。
ドライブも最終日。この日に返すのだと考えるとちょっと恋しくなりました。
ここまで連れてきてくれてありがとうー
あと数時間。安全に空港まで連れてってね!!
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