みんなでできる英語ゲームを考えるこのシリーズ, 2回目は「えー」「えーっと」です。もちろん「えー」にも英語はありますが, 教科書に載ってましたっけ? 覚えがありません。みなさんどこからか学んでこられて, 自然に英語で使っています。不思議な感じですね。
「えー」「ええと」は一般にFiller Words / Discourse Markerと呼ばれ, あまり多用すべきものではなりません。高校の国語の授業で, 先生の「えー」の数を数えていた学生時代を思い出します。60分で400回を超えていたのにはたまげました。9秒に1回のペースで「えー」と言われたら授業を聞きに来たのか, 「えー」を聞きに来たのかわかりません。「えー」の長さが1回1秒だったとすると, 60分授業のうち7分が「えー」に費やされることになります。ありえない・・
「えー」の数をおカネの力で減らす
僕が最近所属しているクラブでは「えー」の使用が厳禁となっていて, 発言中の「えー」1回につき10円の罰金(クラブに対する寄付)を要求されます・・(1日最大100円)。僕も「えー」の多い方で, 毎回10円玉の十分量がなくなり100円玉を入れるハメになっています。笑 「えー」の数を数える担当者が毎回入れ替わりで設定されます・・
緊張を和らげるのに自動的に発言に組み込まれる「えー」。うっとうしいですが, これは意識しないと減らせないものでもあります。
「えー」のバリエーションを持っておく
そんな「えー」でも, いくらかバリエーションをつけることで, 少しだけですが聴講者のdistraction (集中力低下) を防ぐことが可能です。英語で「えー」というにはなんといえばいいですか?
こちらも1分半の時間でじっくりと考えてみて, 出せるだけ出してみてください!できれば数多くの人とやると, 意外な答えが出てきてすごく楽しいですよ!ぜひぜひ!
(行間をあけますので, 1分半考えてみてください)
Sponsored Links
「えー」「ええと」「あのー」はこれだけある!
僕の感覚を字面で伝えるのは厳しい部分もありますが, 感覚的にはこんな感じで分類できます。
感嘆詞的なことば
Ah / Uh… (あー)
Um…(あーむ)
公式な場での発表でも使ってよし
Let’s see…(れっつしー)・・「そうだなあ/そうですね」
Let's say (れっつせい)・・ 上に同じです。
Well…(うぇる)・・「そうだなあ」
公式な場ではできる限り最低限にしたい
You know (ゆの) ・・字面を追うと, 「知ってる?」になりますが, 意味は「えーっと」です。会議くらいであれば使っても大丈夫です。公式な場での発表では控えた方がいいです。
OK… 語尾を上げると, 「だいじょうぶか?」と高圧的になりますし, 語尾を下げると「うん...」となり自信のなさがでます。
I mean (あみーん) ・・字面は「私が意味するところは」ですが, 「えー」と同じです。
right (らい) ・・疑問風な「らい?」(ええか?/いいですね?) もありますが, 同意を求めつつ語尾が下がる「らい、」もあります。シンガポール人がよく言っている印象・・
like (らいk)・・ 口癖になっている人も多数います。会話であれば問題ありませんが, 公式な場での発表, 口述等で多用すると初々しさ, 青さ(非成熟な自分)を醸し出します。
You know what I'm saying (のーわたいmせいん)・・・口語です。「僕の言ってること,わかる?」 が原義ですが, 意味はほとんどありません。言葉と言葉の間をつなぐ, 「えーっと」と同じと思ってもらって構いません。発表の場では使わない方がいいです。
say (せい)・・「あれや、あれ」関西弁やとすごく似たことばがありますね。言葉を紡ぎ出すときに多用する「あれ」です。関東弁やとなんていうんでしょう。
多用するとなんだか軽さが出てしまいます
actually (あくしゃりー)・・いろんな国の人が愛用しているActually, 字面は「実際には」ですが, 意味はほとんど「えー」と同義です。
basically (べいしかりー)・・アメリカ人がよく言っている印象。上とよく似ていて字面は「基本的には」ですが, 意味はほとんどありません。
これらは公式な場でも聞かれる言葉ではありますが, いずれも多用すべきものではありません。
その他
and then (えねん), so (そー)「せやから」「それで」・・・日本語で「それで、それで」言うのと同等です。親が子どもをしつける際に, 「それで」ばっかり言うなといった指導があると思います。多用は避けたいです。
how to say …中国系の方がよく使います。アメリカ人からは聞いたことがありません。マネして使っている日本人を一定数見たことがありますが, 中国ぽさがでます。香港に留学した, とか英語をよく使う相手が中国の人だとか, 英語を学んだ環境を推定することができます。「方言」を使っても問題はありませんが, 与える印象がこうであるということだけはご認識いただければと思います。
よりネイティブ近い英語にするのであれば, 同等の表現として "how can I say" があります。これであれば中国ぽさは出ません。
こんな感じでテーブルをぐるりひと回ししていくと, こちらのテーマも2周目, 3周目で詰まってきます。楽しいのでぜひ試してみてください!ぐるりと回すゲームにはあと2ネタあります。
記事を読んで楽しいと思ってくださった方, よろしければぜひ, 読者になってください!
次の記事へ
前の記事へ
この章のもくじへ