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6.4.3 「禁煙」の表現のしかた (航空各社のSafety Videoより)

飛行機で, [ここは禁煙!]といいたいときにはいくつか表現があります。
・No Smoking in cabin.
・This is a non-smoking flight.
・Smoking is not allowed on board.
・Smoking is prohibited (場所).
何が違うのだろう?
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日本の大手航空会社: "Prohibited" 

いずれもProhibited で統一しています。
“Smoking is prohibited in the cabin.” (ANA, 2014年使用の安全ビデオ) 
“Smoking is strictly prohibited on this flight.” (JAL)
言葉遊びでしかないですが, in the cabin といってしまえば,「客室内限定か?」とつっこめます。「ならトイレならいいんだなー」
 
そこをつっこめなくするためかどうかは不確かですが, 2015年から使用されているビデオでは “including the lavatory” が追加されました。
 
まだ「荷物室ならいいんだな?」とつっこめます。飛行中に荷物室に入れる確率は皆無ですけど。
 日本航空が使用している “on this flight” と表現すれば,「この便では」となり, より広義に禁止でき, strictly もついているので日本航空の方が厳しそう。ただ flight といえば「空を飛んでいる状態のみに限定される」と捉える人もいるだろうから, つっこめる要素が残っています。 

Unitedはつっこめる要素がひとつもない, さすがだ!

ちなみにアメリカの航空会社の一例ですが・・・United では never allowed on this aircraft と表現しています。
Smoking is never allowed on the aircraft. US law prohibits tampering with, disabling, or destroying lavatory smoke detectors. Federal regulations also require passengers to comply with lighted signs and crew member instructions. (United Airlines)
 

 
ここではon the aircraft と言っているので陸上でも空の上でも航空機内ではダメ!といえ, つっこめる要素が残っていない。(さすがだな)
not allowedは「許されていない」(違法とは限らない)
never allowed 「絶対に許されない」(違法かどうかは議論の対象外)
prohibitedは「(法律上) 許されていない」 

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「煙探知機をいじったら法令により最大$2,000の罰金が課されます」
単にnot allowed とすると, 「僕は許さないよ」のときでもつかえます。例えば
I do not allow people to smoke in my apartment.
≈ Smoking is not allowed in my apartment. (アパートでタバコを吸ってはいけないという法律はない)
僕はこのUnitedのビデオが好きでしょうがないです。出国ゲートをくぐったらそこはアメリカ!といった感じがして, なんだかわくわくします。機会があったら文字におこしてみようかな。
次は「禁止表現」と「電波を発する状態の電子機器」について。
 
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