投稿: 10-26-2018 / 更新: 8-14-2019
アメリカの有料道路は地域ごとにルールがバラバラで, 情報が取りにくいです。ちょっとしか走っていない有料道路に対して, 僕はどえらく課金された苦い経験をしました。アメリカへの旅行者が, 同じような苦い経験をしないよう この先いくつかの記事にわたってルールを解説していきます。概論的なこの記事のほか, 地域別の各論記事も上げていますのでご参考になさってください。
- 苦い経験
- アメリカの有料道路方式
- 1:料金所ありのケースアメリカ東部のE-ZPass領域で主に見られます
- 2:ナンバープレートの自動認識 日本では Nシステム として知られ, 悪い人捕まえる系の技術として限定的に使用されています。どこを通ったかという情報を自動かつ我々の知らないところで収集するあたりが秘密感を醸し出しています。
- 3: 超高速で車両端末を認識
苦い経験
Toll 課金
奥が深すぎる。
・複数人数乗っていれば無料、単身ドライバーは有料
とか
・この車線だけ有料でスイスイ
とか
・この道って有料なんだよね・・・?
とか 驚きの連続です。
アメリカ西部(とカナダ)で運転したときに驚くのは, その課金方法。
レンタカーで走ってみたときのこと。
有料道路を渡って帰るとすごい早い
乗ってみる
→ 料金所がない・・・
→そのままのハイスピードで無料の高速道路へ入る
あれ, カネ払ってないじゃん ラッキー??なのか・・・まぁいいや
・・・そして2ヶ月後に クレジットカードに請求が上がってくる。
なんだって?
目を疑うような額だったりする。
その時の僕のクレジットカード請求書
しかもこのときはけっこう円安だった ¥126/$
5分くらいしか乗っていない有料道路が1700円・・・
ムァージヵー!!!!!!
・・・・・料金所ないんだ。
現金など持っていても無駄だった
後で調べてやっと知る
レンタカーで有料道路を一度でも使えば,
契約全期間中の「日額手数料」+「高速利用料金」が
かかる場合があります!
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有料道路の課金・・・どこで見張ってたんだろ。。
アメリカの有料道路方式
調べてみると, アメリカ国内でもいろいろな方式があることを知りました。
1・日本と同じような 料金所を通過する
料金所はあるものの 現金を使えるかどうかは別問題
東海岸で橋など「ここからここまでが有料道路」と決められている場合
カリフォルニア・ベイエリアの橋
2・ナンバープレートを自動認識する
アメリカ西部(ワシントン州, カリフォルニア州, テキサス州)の標準
3・ETCのような端末の感知を超高速でやる
東海岸のE-ZPass
カリフォルニアの一部区域ではFasTrak
先ほど述べた「ムァージヵー!!」のケースはカナダのブリティッシュコロンビア州で2のケースでした。ケース分けがかなり多岐にわたるので, まとまったサイトが少ないのが現状。米国内のレンタカー屋さんも大体の情報しか記載していません。
1:料金所ありのケース
アメリカ東部のE-ZPass領域で主に見られます
・昔から料金を徴収していて、全車線が有料道路の場合
・料金所で働く人の雇用を守る必要性のある場合などは
このようにトールバリアが残るのでしょう。これは日本と同じです。
制限速度は15 mphのようです。日本の20 km/hとさほど変わりません。
東部ではルームミラーの裏に端末をくっつけて走るのだそうです。
"独自の技術を持つ企業" がこの端末を作り, 市場に流している点まで日本と同じです。
EZPassの導入は1989年(Dallas, TX) だそうで, 日本よりも8年早いようですが
そのDallasが属すTexas州は周辺州Kansasも巻き込んで, すでに次世代のTxTagに移行しています。
・通行券式の有料道路もありました!
北東部に多いようですが, この場合は日本と同様通行券を取って, 現金で支払うことができます。
もともと有料じゃなかった道に「有料+時間短縮」サービスを設けるとき, 悠長に料金所など設け, 人員を雇っている場合ではありません。そういうときに役立つのが1, 2の技術。
2:ナンバープレートの自動認識
日本では Nシステム として知られ, 悪い人捕まえる系の技術として限定的に使用されています。どこを通ったかという情報を自動かつ我々の知らないところで収集するあたりが秘密感を醸し出しています。
数ヶ月後にクレジットカードに請求が来たとき, 初めてその技術を認識するありさま。
そんなのあるんだぁぁーーー
自分の身に何かが起きないとわからない とはこのことです。
PlatePass というサービスとして 全米で使えるのだとか。
3: 超高速で車両端末を認識
車両端末検知ポイントを定期的に配置すると,
車線種類で有料・無料を設定でき,
区間, 混雑状況に応じたきめ細かい料金設定が可能です
単身者でもカネを払えば特別車線を使えるHOVとTOLLのあいのこ
HOT: High Occupancy Toll と呼ばれています。
こういうので車載タグを認識(ロサンゼルス)
左車線: この時間 7200 So(uth) まで 35セント, 2人以上乗っている車は無料 (ソルトレークシティ近郊)
とは書かれていますが, Utah州の「Express Pass」の端末を車に設置していないと乗ることができません。端末の使用料は月額$2.50・・・とのことで, 基本的には地元民しか使うことができない車線です。
・・・ 白二重線はまたいではいけません!
(ユタ州では$82の罰金 罰金額も変わっている可能性があります)
「どこどこまで何ドル」
表示する道の名前や料金が可変となるように電光掲示板になっている(ロサンゼルス)
3行目に「2人以上はタダ」とは書いてあるものの, これは条件付き。
HOV 2+ $0 W/FASTRAK
カリフォルニア・ロサンゼルスの場合はFasTrak端末で車内人数を設定しなければいけません。こちらのFasTrakも所有しているだけで月額価格がかかります。
ツマミを1, 2, 3+のいずれかにあわせるというもの。
データによれば, 特別車線で違反する人は20−25%はいたらしいですが
この受信機導入と警官(ハイウェイパトロール)増員で違反者は10%前後に減ったらしい
数年後には車内人数を自動認識できる技術とかが出てきそうですね・・・こわっ。
いずれにしてもレンタカーでは課金レーンを通らない方が良さそうです。
もし安いレンタカー会社で万が一PlatePassが登録されていなかった場合・・・
違反金は高いよー。
Denver の E470有料道路
支払いを放置した場合に加算される罰金を段階を追って解説した動画です。
$2 → $7 (1ヶ月未払 +$5の罰金) → +$20→ +$25→ +$20 → ナンバープレートの更新停止
関与する役所の数が増えれば増えるほど, 手数料が増える・・・ってか
まだまだ奥が深い有料道路の課金方法。
利用されるときは 十分にお気をつけください!!
きっと都市や地域に応じて各論的に書いた方がいいかもしれませんね。。少しまとめるのにお時間をください。
⇒次は合流前の信号ついて⇒
アメリカ・地域別の有料道路解説と、レンタカー屋さんの選びかた
旅行先に応じて, 次の情報をご参照ください。
南カリフォルニア / Southern California
北カリフォルニア / Northern California
シアトル近郊 / Seattle and vicinity
デンバー・ソルトレークシティ / Denver, Salt Lake City
テキサス / Texas
北東部諸州 / The Northeast (2記事)
フロリダ
ノースカロライナ(有料道路解説・最終回)
記事を読んで楽しいと思ってくださった方, よろしければぜひ, 読者になってください!
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