きていただける読者様で「アメリカ・有料道路」で検索してこられる方が多かったのでついつい情報をまとめてしまいました・・・マニアックな有料道路に関する情報提供もこれでおしまいです!(ようやく)
日本人が行きそうな観光地や都市における, 有料道路の支払い方法・乗って良いかどうかをまとめた情報が少ないため, こちらで紹介します。ここではノースカロライナ州の有料道路についてお伝えします。(情報は2019年夏現在)
おさらい:<アメリカの有料道路の種類>
1: 料金所式・通行券無し
2: ナンバープレート撮影式
3: 会員制端末の高速認識 & HOT (High Occupancy Toll)
4: 通行券式, 料金所で現金収受
アメリカ各地で複数の方式が入り混じり 有料区間などの追加が激しいため
もっとも更新が早いと思われるWikipedia の記事をベースに解説をいたします。
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ノースカロライナ: North Carolina
ノースカロライナの有料道路
この州は東海岸にありながら「北東部諸州」とは文化が異なり, 有料道路で現金を使用することは全くできません。コロラド州などと同様, 会員制端末か, それよりも数十%高い通行料金を請求されるナンバープレート撮影式が主流です。
方式2: ナンバープレート撮影式
方式3: 会員制端末, 高速認識
この州の会員制端末はNC Quick Passと呼ばれています。
東部各州のE-ZPass, Georgia州のPeachPass, Florida州のSunPassと互換性があります。
ノースカロライナの有料道路はWikipedia によればこれだけです:
・州都Raleigh近郊の環状道路 NC-540, そこから枝分かれして伸びるNC-147の一部
・大都市Charlotteから南東へ。US 74号By Pass
・大都市Charlotteから北へ。I-77の数十マイルに渡るExpress Lane
したがって, RaleighやCharlotteの近くに用事がない方は, 有料道路に関して特に気にされなくても良いです。
レンタカーの対応
これまでに紹介してきたNationalやHertzのレンタカーは安心して乗り入れることができます。
両方のレンタカー会社はナンバープレート撮影に対応しています。
また, 北東部諸州からE-ZPass端末を借りたまま持ち込んでもOKです。
端末をお持ちであれば, 微々たる額ですが割引を受けることが可能です。(下記, Savings欄が割引の一例です)
Raleigh近郊の州道NC-540, NC-147 (Triangle Expressway)
流入(または流出)する車に対してのみ端末認識・ナンバープレート撮影を仕掛けるというこれまでに見なかったスタイル。本線で撮影すればいいのに, なんでまたランプに料金所を持ってきたのだろう・・・と思ってしまいます。
車が加速しきっていない時に撮影を仕掛けるので, 撮影するカメラにも高い技術を必要としないのかもしれません。
https://www.ncquickpass.com/rates-facilities/Pages/triangle-expressway.aspx
Charlotte近郊の国道74号バイパス
新しい道のようで, Google Mapsは対応できていません・・
役所のウェブサイトに本線料金所(高速で通過し, 端末の読み取りやナンバープレート撮影を行うタイプ)の写真が載っています。
https://www.ncquickpass.com/rates-facilities/Pages/monroe-expressway.aspx
I-77 Express Lane
2019年6月に供用開始を迎え, 運用開始から180日間は (機械が交通量を学習するためか) 通行料は定額とし, その後は無料レーン渋滞時も最低限48 mph (約77 km/h) を維持するため料金を可変とするそうです。
運用初期のため, 丁寧に動画で解説されています。
2019年5月のストリートビューではまだ完成していない様子。
この道に限って, 標識や料金の支払い方が記載されています。
Express Lane用の速度標識!!
このサイトにおいておおっ!!と思ったのがこれです。
最低速度45 mphが記載されています。「どんな時間帯でも48 mph での流れを確保したい」という思惑からかと思いますが, Express Lane の最低速度を規定する例は他の州でもあまり見たことがありませんでした。(実は一般的なんでしょうか・・?)
複数人乗っていたら・・?
この有料レーンは3人以上乗っていると無料・・・ですが, それはNC Quick Pass や E-ZPass Flex を持っている人だけ。Flexは乗車人数のツマミが付いた端末です。
それら端末を持ち歩いてレンタカーを借りる方だけが複数人無料となります。端末を持っていない方は基本的には適用外です。
ノースカロライナという場所
Raleigh や Charlotteにいく日本人はどの程度いるのか知りませんが, 何かと日本人の口から「ノースカロライナ」という単語が聞かれます。大手のクルマメーカ(ホンダ系)・タイヤメーカ(ブリヂストン系)などが進出しているようで旅行者というよりは現地駐在員の日本人が多いようです。
ノースカロライナ。ぜひ旅行にもいってくださいね!
ドライブ好きにはたまらない道がそこにはありました!!!
これで日本人がよく行きそうな州の各論を書き終えたつもりです。
ジョージア州・アトランタはどうなの?とか, サウスカロライナ・オクラホマ・カンザス・ウェストバージニアは???など疑問が残る方には残ると思います。基本的には会員制端末の名前が異なるだけで, 類型はこれまでに述べてきたものと大まかには同じです。
ここまでお読みいただいたみなさんには 下のWikipediaリンクにCash と書かれていれば現金をお支払いいただくのがもっとも簡便・安価だという主張をご理解いただけるものと思っております。「なんとかパスONLY」などと書かれていれば, レンタカーであればナンバープレート撮影料金の支払いを覚悟するか, その有料道路・有料車線の利用を避けるかなどのご対応をお願いいたします。
「なんとかパス」を持っていないレンタカーは進入禁止!交通違反!!罰金!!!となるケースがあるやもしれませんので, 情報には十分ご確認ください。
どこどこの町の情報を教えてください、などのご依頼があられましたら コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
雑感
アメリカの道路には最新テクノロジーの撮影技術やAIがふんだんに使われていて楽しいです。混み具合によって料金が変わる, 可変料金制は当然になってきました。
日本の道路では最新のテクノロジーがあったとしても警察がこっそり使うだけ, 国民にはその技術の存在さえも気づかせません (Nシステムやオービス)。アメリカのナンバープレート撮影技術にはっとさせられたのは僕一人だけじゃないはずです。
アクアラインにもAIを導入して可変料金制したらいい!と思ってしまうのは僕だけでしょうか・・・これまでアクアラインの渋滞でたくさん悲しい思いをしてきました。
飛行機を逃したり, レンタカー返却が遅れそうでヒヤヒヤしたり, 渋滞で割り込み車に対して急ブレーキを踏んだり・・・>_<。 最新の技術を使って, できれば渋滞させないで・・お願いです!
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