1.油田というものを初めて見た!!
地図左側がノースダコタ州西部の油田エリアになります。
New Townと書かれた場所からWatford Cityに至るエリア。
元々は農業以外にすることがなかったエリアなのでしょうが, 現在はシェールオイルが大量に出てきたのか, かなりの活況を呈していました。
Google Mapsでは色合いがわかりにくいですが
上記の写真で白っぽい光が上がっている部分は全て油田の掘削現場です。
肉眼で見ると全部炎の明るい赤橙色をしていました。
それにしても・・・この田舎道を通る大型車両の数々。これだけで町が活況を帯びていることがわかります。前回のいけどもいけども大平原, という状況から一変しました。
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2. 石油産業と値段について・・
このハンマーみたいな「リグ」という機械。
原油の値段が上がると, 統計的にこれの数が増えます。よりたくさんの原油を掘っても経済的に成り立つため, 掘ろうとする人が増えるためです。
逆に原油の値段が下がればリグ数も減ります。
もともと原油の価格が$70/バレルを下回れば シェールオイルの経済性が成り立たないとされていました。サウジアラビアなどの産油国はこぞって増産にふみきり, 原油価格の下落を狙いました。
2015-16年にかけての原油価格下落はそれが狙いでした。
しかしながら原油価格を$40ドル台まで下げても, シェールオイルの生産業者が潰れなかった。このころの日本国内のガソリン価格も相当下がり,
ピーク時にはレギュラー103円/L台まで下がったようです。
下げすぎたことで産業全体が儲からなくなり, 大量の失業者が出ました。
2017年にかけて産油国は協調減産を行い, 原油価格を適正レベルまで引き上げようとしました。それ以降の微増微減はありますが, だいたい$60−70/バレルの値をうろついています。
直近1−2年の日本国内のガソリン価格増加はどちらかというと, 経産省主導による価格値上げによるものです。ニュースや池上彰の解説番組では絶対に国主導とはいいません。「アメリカとイランのケンカが原因で不安が広がる」みたいな言い方をしますが, だいたい$60−70/バレルをうろついていることに変わりはありません。
経産省による度重なる効率化・提携・そして合併誘導
公正取引委員会がそれら合併を承認してきた(=1社による独占を許した)
そしてその結果, 日本の石油各社が最高益を叩き出しました。
アメリカで80−90円/Lとなっているガソリンが
日本では130−140円/Lもする。
日本でのドライブが楽しくなるわけがありません!!
だから僕には車は持つ余裕がありませんし持ちたくも無くなります。。
その代わり, レンタカーで15万円払ってでもアメリカでドライブを楽しみます。
1年分のドライブの楽しみを10日間に凝縮させます!!笑
3. 日本で言われていることは本当か??
今回はそれを確かめたくてここにきました。
「$70を下回ったら(ノースダコタ・バッケンの)シェールオイルは経済的に立ちいかなくなる」
といわれたものですが,
とんでもない!
最近の報道では$30/バレルでも経済性が成り立つシェールオイルも出現しました。
アメリカは本格的な産油国にここ10年で生まれ変わったのだなあと本気で実感しました。
アメリカ・ノースダコタ州・モンタナ州の一部, カナダ・サスカチュワン州のシェールオイルを一般にバッケンと呼びます。この地域からどのようにして3,000 km程度離れた場所にあるメキシコ湾岸の製油所群に運ぶかが課題です。貨車、トラック、パイプライン。きっと全てがフル稼働なのでしょう!!!
Wikipedia に日本語版はありませんがご参考まで。
先にご覧いただいた大型車の車列や, キレイな舗装, オシャレなデザインの信号・・・
田舎道を埋め尽くすくらいの交通量。
化学屋さんにとっての現代のゴールドラッシュはここのことをいうのだな!!
成長がないないと嘆く前に, 成長している場所に身を置いてみたい!!
そう思えるドライブでした。
ここの貸家の家賃も$1,700/月程度するらしいです。(ラジオいわく, このWatford Cityが成長の中心地なのだそう)
こんなど田舎なのに, ありえない!!!
・・・そしてアジア人をみかけない。
ステーキハウス・トーキョーという店はあるので日本人はきっと住んでるんだろうなこの町。。笑
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