アメリカ南西部横断記 Nov'22-7 White Sands National Park - まっしろ。

今回から4回に渡って, 色シリーズをお届けします。

なんだそれって？

あたり一面がそう見えるんだから仕方がない。

今日は白がテーマです。まっしろな銀世界。でも雪ではない。

百聞は一見に如かず、ということでまずご覧いただきましょう・・・まっしろな沈黙の世界。

ちなみに塩でもない。

今回の地図はこちらです・・ニューメキシコ州南部

Las Crucesより小一時間

2019年12月に指定された国立公園
まっしろ・無音
- 道に迷ったら・・・
なぜにまっしろ？
上空から

2019年12月に指定された国立公園

National Monument (国指定景勝地)であったこの場所を National Park (国立公園)にDonald Trumpが指定しました。比較的新しい・・ということで, 周辺の看板は全部直っていません。Googleの地図でも真っ白に描かれていますが・・その周りは灰色。

灰色はGoogle Maps上では私有地的な意味があり, 当所は米軍の持ちもの。ミサイルの射撃訓練場です。国道70号は時折ミサイル訓練によって閉鎖されることがあるので情報には十分注意するように・・との案内がホームページになされています。訓練場を横切る国道は, 30−40 kmに渡る直線道路です。

Las Crucesという街はI-10とI-25(2桁以下で5の倍数は国土を東西南北に貫く主要な幹線道路です)が交差するところで, 荒野が広がるNew Mexicoの中でも比較的大きな街です。直線道路の長さの規模がお分かりいただけるでしょうか・・・？

まっしろ・無音

国立公園内の道路は途中から未舗装になりますが, 普通の2輪駆動のクルマで全く問題ありません。砂の上を走る, というのはなんとも新鮮な感じがします。あとでタイヤを見ると白くて細かい砂がたくさん付着しています（靴の裏も同様・・・数日間張り付いたままでした笑）

未舗装？砂舗装？道路をゆく・・。

しかしまあ, この場所・・・遠くに戦闘機らしき音が微かに聞こえる以外は, まっしろ無音の世界です。夏場に行くと確実に体力をやられます。水をたくさん持っていくように勧める警告表示が半端ないです。ビジターセンターに水道がある他は全くないので, トレイルに挑戦される方はぜひ水をたくさん持って挑戦してみてください。

もっとも先端部分にあるAlkali Flat Trailheadと書かれた場所からまっしろな砂丘の徒歩行軍を楽しむことができます。他にも人は点々といましたが, それも遠く遠く離れていて助けを求めても届くかどうか・・という感じ。

もっと先に行けば別の景色が見えたのかなあ。僕は途中で怖くなって（時間もかなりおしてた！）引き返してしまいました。

光も空も山も見えていて, 多少風はあれど, そこにあるのはほぼ無音の世界。響くのは自分の靴音くらいでしょうか。雨が降ったとしてもすぐに消えてしまうんだろうなあ・・真っ白なので当然道に迷う人たちもいるのでしょう。

道に迷ったら・・・

「目印を探し」「わからなければケータイで9−1−1に電話するか友人に連絡」「体力奪われないように高い丘に登ってじっとしてください」だそうです。

なぜにまっしろ？

現地に行くとGypsumとしか説明がありません。レンタルWiFiの電波が入りにくい中, 検索しようにも日本語がわからない。ギフトショップの店員に「これなんの化合物？」という質問を投げかけるのはほんと愚問。当然, 答えはgypsumでそれ以外は不明。笑。どの金属の何の化合物かを知りたいのにっ！！！

後日Wikipediaさんが教えてくださいました。いわゆる石膏と同じか。。

Calcium sulfate dihydrate (CaSO₄·2H₂O)　硫化カルシウム・2水和物

硫黄が含まれているのね。肥料にも使えるということであれば1800年代の人々なら簡単に採取して持っていけたはず・・・それを当時から制限して自然の姿を残した・・すごいね！！

雪ではなく, さらっさらの砂！！